
【#フェデラー】フェデラーをレジェンドに変えた「あるきっかけ」とは!?

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2022/03/05 14:30
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元世界ランキング9位でスイスの先輩であるマルク・ロセ氏も、同番組で16歳当時のフェデラーについて回想している。「最初に彼と練習した時のことを覚えているよ。彼はスイスの新星だったけれど、とても怠惰でね。普通なら若い選手はツアー中の練習でちょっとぐらい緊張するものだよ。良いプレーを見せたいから、すごくナーバスになる。ただ、彼は全く無頓着な感じでコートにやってきた。ワォって感じだったんだ」
フェデラー最強列伝!全盛期2007の無双フェデラーをお届け
format_quoteフェデラーが21歳となった2002年。9歳から18歳まで指導を受けたオーストラリア人コーチのピーター・カーター氏が交通事故に遭い、37歳の若さで他界したのだ。
「フェデラーは打ちひしがれた。これがフェデラーを信じられないほど急速に成長させた。なぜなら、それまで彼は死について考えることがなかったんだ。彼は一度立ち止まった。悲嘆に対応するために、長い時間を要したんだ。ともに旅をし、毎日顔をあわせて自分が熟知する大切な人間だったからね。フェデラーにとっては大きな痛手になったが、悲しみを乗り越えることでフェデラーは少年から大人になったんだ」
ロウ氏はフェデラーが「少年」から「大人」になった過程について、このように証言している。
苦楽をともにした恩師との別れ――。それはラケット破壊などの“悪童”の自分との決別でもあった。そして、カーター氏の事故から1年後、フェデラーはウィンブルドンを初めて制し、グランドスラム初勝利を手にしている。
若き日に味わった悲しみとそれを乗り越えた自信。その2つがレジェンドに上り詰めた根源にあり、今もフェデラーを支えているのは間違いないだろう。
悲しみを乗り越えて